Cabinにしとくね!がてきとーに書く

Pecaで配信してるよ!配信したゲームの感想とかどーでもいいことを書いていくよ!(予定

ラストオブアス2 感想

最近発売されたラストオブアス2が賛否両論だとかストーリーが糞とかポリコレだとか開発のNaughty Dogのスタッフや声優陣に暴言などが届くといういろんな意味で反響のある作品なんだけど、私の感想を書いておこうと思う。

・現在精神的に不安定である
・娯楽的なものはハッピーエンドが鉄則
・鬱的なストーリーが受け入れられない(映画ミストなんて糞)


これのどれかに当てはまる人はこのゲームには向いてないのかもしれない。購入はオススメできないと思う。 逆に楽しむ為には何が必要なのか考えてみると

・広い視野や他者の立場を感情抜きで見られる姿勢

かな?前作があるゲームで前作のプレイヤーキャラクターが出てくる時点でプレイヤーはそのキャラの味方で、そちらの立ち位置にいるのは間違いないよね。
ただそこに執着してそこからの立ち位置でこのゲームをプレイするより、一歩引いて第三者の立ち位置に切り替えてプレイする方が色々見えてくるのは間違いないと思う。


このゲームを批判している多くは前作をプレイしてキャラクターに愛着がわいてるとかポリコレ系なんかじゃないかと思う。

まず感想をネタバレなしで書いていこうと思う。


今年一番のゲームだと思う。

良いところ

まずグラフィックは素晴らしいとしか言えない。基本PCゲームをやっている自分でも驚くほどの表現力だった。
草の表現は史上最高の物ではないだろうか。密度がすさまじいし、同時にゲーム攻略に生かせるようになっているのも素晴らしい。
キャラクターの表情も素晴らしくムービーシーンなど本当にドラマを見ている気分だった。
基本BGMは流さずキャラの声や環境音しかなく一人一人どんな感情でセリフを言っているのか考えてしまうぐらいだ。
戦闘は回避や匍匐などアクションが追加され、戦闘、ステルス共に選択肢が増えたのもいいところだ。
荒廃したシアトルを探索出来たりちょっとしたオープンワールドみたいな事もしていて探索する楽しさもあるけどここは良いところでもあり悪いところでもあったりするかもしれないので、相当調整が難しかったんじゃないかとも思う。
というのも基本的にこのゲームは物資が豊富ではなく弾薬もクラフト素材もカツカツな事が多い為、探索箇所が多いとその分アイテム配置なんかも考えなくてはならなくて、ガンガン物資があればおかしいし、かといって少ないと折角探索したのになにもないなんて事になるとプレイヤーへのご褒美がなくなってしまうからだ。 シアトルという序盤に持ってきて、後半は一本道は構成的によかったと思う
オープンワールドは作れないんじゃなくて作らなかったんだという意思表示なのかもしれない。

悪いところ

ストーリーに回想が挟まり全体を把握しづらくしてる。
本当に最後の最後まで行かないと最初の話題の前日のダンスの事件なんかもわからない所。洋ゲーとか海外ドラマあるあるだと思うんだけど、いきなりその世界に放り投げられて現状が全く分からず徐々に今の立場なんかが判明していくスタイルがあまり好きじゃないんだけど、今作はこれに該当すると思う。
キャラクター達は昨日のダンスパーティの話とかそういった描かれていなかった出来事を話題に挙げてくる。プレイヤーは全く分からずとにかく進めていくしかないというやつ。
最近だとRDR2なんかもそうだった記憶がある。
そして回想の〇年前が頻繁に出てきてプレイヤー側で整理して記憶していかないとダメなのだ。
ただある意味要点を絞って無駄を省くことが出来る。予め回想を見せて重要なワードや場面を見せて関連性を強調できるし、後に回想でこういう事だったと説明もできるのでやりようによっては非常に便利な手法だと思う。私は最初にその物語に入りにくいから好きじゃないんだけど、この作品のラストはこの手法で涙腺崩壊したのでこういった使い方もあるのかと感動した。
けどやっぱり回想が多いと思う。好みかな?

エリーというキャラクター(ちょっと違うかも)

前作のジョエルのようなタフな男で残忍性を持ちながらもエリーを守る愛情も持つ非常に人間味溢れるキャラクターが使えないので仕方ないんだけど…。 エリーは復讐という修羅の道を選ぶんだけど病院での後の態度や水族館で敵を殺害した時の動揺など今までも散々人を手にかけておいてその初々しい反応は…とも思えてしまうんだけどゲーム性としては仕方ないよなぁ道中のモブは人とカウントされてないじゃないか?とかまだエリー19歳だし、そりゃショック受けるかーとか考えてたんだけどこの下に書いた事が当たっているならそれは仕方ないかもしれないと思うようになったからちょっと違うかも



と、今の所思い浮かぶものはこんなところでしょうか。
凄く良いゲームだったし、上に書いた条件に当てはまらない人は買って楽しんでもらいたいと思うね。
ここから先はネタバレありで、よく槍玉にあげられるストーリーの問題とか書いていくのでネタバレ嫌な人はここまでで



















やはり焦点の一つは前作のキャラジョエルの死亡があげられるだろう。
確かに私もプレイしているときは衝撃を受けた。悲しいのは間違いなかった。しかし、それがストーリーが糞に繋がるとしたら登場人物全て死なせるのが難しくなってしまう。
感じ方は人それぞれだがジョエルが殺される理由が納得のいくものであればストーリーが糞とは思えない。 殺されてしまう理由が判明するのはそこから大分進めないとわからないのでその時点では否定的な感情を抱いてしまうのだと思う。


ジョエルはエリーにとって掛け替えのない存在であり、同時に自分の決意を邪魔した人物でもある。(正直エリーが自分が死ぬしかワクチンが作れないと知ってる描写が前作にはなかったから知らなかったと思うんだけど)
ただワクチンが出来ればこの世界の感染症を阻止できるとしたら自分が犠牲になってワクチンを作るのが正義であり、今自分が生きているのは良くない事だと思ってるのかもしれない。
そんな罪悪感をエリーはジョエルに押し付ける形で心の均衡を保っていたのかもしれない。
自分はワクチンの為死ぬつもりだったのにジョエルがそれを邪魔をしたからという事で自分が生きていることを正当化してたのかもしれない。
自分が生きていることがどんなに間違っていてもジョエルがその罪を背負い共に生きていくことでエリーはなんとか生きていけていたのかもしれない。
事が事なだけにエリーも簡単にジョエルを許す事が出来ないけど心の中では許したいと思っているんだろう。
しかし、そのジョエルがアビーの復讐によって殺されてしまい、支えを失ったエリーは復讐に走る。
ジョエルが殺された理由は前作の最後エリーをワクチンの犠牲にさせないために助けた為に起きた出来事だった。
ワクチン製作とエリーの手術の執刀医を兼任していた男はジョエルに殺されてしまった、その人物がアビーの父親だった。



このゲームはアビーの復讐から始まる。

ただ、アビーも多くの友人と元恋人、居場所等を復讐の為に失ったが、道中宿敵であるはずのスカーのレブとヤーラとの友情を紡ぎ、レブと行動を共にするようになる。
そのレブによってアビーは復讐の連鎖を断ち切れるようになった(劇場でのエリーVSアビー)
ジェシー死亡トミー恐らく片目失明片足障害ありになったけど
この時アビーは復讐との決別が出来て元ファイアフライを探し、合流するという目的を見つけることが出来たんだ
エリーも劇場での惨劇の後はディーナと平和に暮らしていたけどジョエルの一連の出来事に区切りをつけることが出来ず精神的にきつくなってきているんだと思う。
エリーとアビーとの決着というよりエリーはジョエルとの死別を受け入れられなかったんだと思う。
最後の会話でジョエルに「許す」と伝えられなかった罪悪感と、生きている罪悪感を今後は一人で背負っていかなければならない重圧、生きていていい理由をくれた人を失ってしまったわけである。
そこにトミーが現れアビーの居場所を示し、復讐を促してくる。エリーはそこに答えがあると考えてアビーを追う…。


このアビーについても批判がある。
いきなり出てきて感情移入できないとかプレイする割合が長いとか色々あるがもしアビー編が無かったらどうなるのか。
よくあるただの復讐の標的で殺してめでたしめでたしだ。しかし、このゲームではエリーはアビーを殺せなかった。
アビー編があったらから私はエリーの選択も受け入れられたが、なかったらプレイヤーはエリーの選択に納得できただろうか?「何故復讐を果たさないんだ!」と思うのではないだろうか、トミーの様に。

今改めて考えてみるとエリーはアビーの動機について知ることが出来たのだろうか?プレイしてる時にその事を知る描写がなかったと思うんだがもしかしたら病院でノラを尋問してアビーの居場所を聞き出したときに一緒に動機も聞いたんだと思う。
その後劇場でのエリーのショックを受けたような感情は自分が行った拷問による物ではなく「なぜアビーはジョエルを殺したか」その原因が「ジョエルがエリーを助けるために起きた出来事」であり「原因は自分である」と考えてしまったからではないだろうか。
これを書きながら自分のプレイ動画を見てたら劇場でアビーに「なぜあんたがジョエルを殺したか知ってる」と英語では答えてじゃん日本語字幕では「ジョエルのせいじゃないの」になってて聞き流してたわ。 やっぱりノラから動機を聞いたで間違いなさそうだ。
そこに来て水族館でのメル(妊婦)殺害でディーナと被り精神的ダメージが多くてパニック症状っぽくなったのかもしれない。
私も今までエリーは散々人を殺してきておいてここに来てノラの時などの動揺は少し違和感を感じていたんだけど、こういう事なら納得出来そうだ。


ではエリーはなぜアビーを殺さなかったのか。もう少しで殺せる所でエリーはジョエルのフラッシュバックを見るそれはジョエルとの最後のやり取りの場面だ。
アビー見逃す…恐らくエリーはジョエルにはしてあげられなかった「許す」をアビーで出来たんだと思う。


アビーを「許せた」エリーは同時にジョエルも「許す」事が来たんだと思う。その成長は作中散々出てくる蛾が象徴するようにメタモルフォーゼだ。
蝶じゃなくて蛾なのは復讐という醜いモノを糧にしたからか、もしくはエリー自身が普通の人間(蝶)ではなく、抗体(毒)を内包しているからなのかもしれない。
愛するジョエルには「許したい」止まりだったけど、愛するジョエルを殺した憎いアビーを「許せた」エリーは復讐をやめて新しい人生を歩む。
そういう見方をすると結構ハッピーエンドに見えない?


復讐には犠牲がつきものであり、果たされた時にはさらに多くのものを失っている。非常に分かりやすい話である。

一旦ここまでで

新しいエンブレム!

なんと新しいエンブレムを作ってもらってしまった!ありがとう!S氏。

ちなみに自分の名前の由来はポーカー用語の「フルハウス」の別名なのだ。
なのでトランプをイメージとしたデザインですね!
よくゲームでエンブレムを制作出来るのが増えてきてるけど、自分も大体作れる奴はトランプを作ってしまう。

早速壁紙も使わせてもらってますよ!
自分でペイントを使って10分で作った物とはおさらばだぜ!